岸本信夫スケッチ紀行


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交野市あちこち交野山

雑用でスケッチに行く時間がないので、夕方、自宅近くで描くことにした。借りている家庭菜園の隣にある田んぼでも田植えが終わった。家並みの向こうに交野市のシンボルともいえる「交野山」が見える。菜園仲間が通りかかって「絵のタイトルは交野山がよい」というので、そうすることにした。日中は夏のような日差しだったが、夕方の風は涼しくてとても気持ちがよい。「わざわざ遠く出かけることはないか」とやせ我慢


交野市あちこち(郡津地区)

地区内にある郡津神社の周辺にも立派な構えのお宅が多い。こうした丁寧な左官仕事が印象的な白壁を見ると、ついスケッチしたくなる。



交野市あちこち郡津地区

冬晴れの午後、郡津へスケッチに出かけた。明遍寺の前の坂道を描くことにしたが、偶然にも寺の向かいが古くからの知人のお宅で、温かい飲み物のサービスを受けるなどお世話になった。下校時間になり小学生がぞろぞろと通りかかる。小学生の姿が目立つのは町が生きている証拠である。私が住んでいる古くなった「新興」住宅地では小学生はほとんど見かけない。


交野市あちこち(寺地区)

天気予報によると最高気温は6度という。でもよく晴れているので、自転車で「寺」へ。ところが描こうと思って当てにしていた土壁の土蔵がいつの間にか取り壊されている。仕方がないのでとにかく日当たりの良い場所を探して椅子を置いた。描いているうちになかなか面白い構図だと思えてきた。



交野市あちこち(寺地区)

寺は竜王山の山麓の斜面に広がっている。村中の道もかなり傾斜があり、その道に沿って土蔵を構えた重厚な建物が並んでいる。そんな中に茅葺きの重文民家・山添家があるが、塀が高くてスケッチできないので、その近くの坂道でもう1枚。画像は色が飛んでおり、竜王山にはまるで雪が降ったように見えるが、原画にはしっかり色が着いている。

獅子窟寺

交野市あちこち(獅子屈寺)

京阪河内森駅から急坂を登ったところに、獅子屈寺という古いお寺がある。普段、お寺はあまり描く気がしないのだが、ハイキングのついでにスケッチした。現地での仕上がりが気に入らず、家で手を入れた結果、よけいどうにもならなくなってしまった。やはり慣れないことはすべきではないと反省している。



交野市あちこち神宮寺地区

交野山山麓の丘陵地にある神宮寺はブドウやミカンの栽培も盛んな「フルーツの里」である。JR津田駅にも近いため新興住宅も建っているが、どっしりとした伝統的な民家も数多く残り、辻々に地蔵さんの祠(塀の前にあるのは犬小屋ではありません)もある。スケッチしている横をミカン狩りの小学生の一団が通っていった。



交野市あちこち(傍示地区)

傍(榜)示とは国境などに札を立てて示すことをいう。傍示(ほうじ)集落は河内と大和の国境にあり、大和側の奈良県生駒市にも同じ名前の村がある。交野市の寺地区から傍示まで「かいがけ(狭崖)の道」という険しい古道が通じていて、今はたまにハイキング客が通るぐらいだが、奈良の大仏建立の時には人や物資が行き交ったといわれる。山ひだに数軒がひっそりと佇むこの村は、すでに秋本番。軒下に積み上げられた薪の山に厳しい冬を感じる。



交野市あちこち(寺地区)

交野市は枚方市、寝屋川市、四条畷市と奈良県の生駒市に囲まれた小都市である。都市というより村や町がそのまま市になった感じで、市域の半分は生駒山脈北端の山塊が占めている。四季が感じられ、のんびりするのが住んでいて何よりの魅力である。




交野市あちこち(酒蔵)

交野はよい水が湧き出すためか、市内に造り酒屋が何軒かある。時々行くホームセンターの駐車場から、そのうちの1軒の酒蔵をスケッチした。暑さを避けるため、午後遅く、日陰が長くなるのを待って、描きに行った。



交野市あちこち(交野山)

交野市のシンボルは市内のどこからでも眺められる交野山である。山の場合は「かたのやま」と呼ばず「こうのさん」と音読みする。頂上に大きな岩がある。



交野市あちこち(傍示地区)

交野から交野山に向けて山道を登ると傍示の集落がある。同じ名前の集落は隣りの奈良県生駒市にもある。つまりこの集落の真ん中を県境が通っていることになる。


*画像と紹介文は岸本信夫氏のご了解を得て掲載しています。